「また始まった…どうしてこんなに収拾がつかないの?」
3歳になって自我が育ってきたわが子。ちょっとしたことで怒ったり、泣きわめいたり、物を投げたりする癇癪に、心も体もクタクタ…。私も毎日、「もう無理…」と感じながら、それでも何かできることはないかと試行錯誤。
この記事では、3歳の癇癪に悩んでいたわが家が、子どもとの関わり方を少し変えたことで落ち着いた「6つの対処法」をご紹介します。
「こんな対応もあるんだ」「1回試してみようかな」と思えるヒントになれば嬉しいです。
3歳の癇癪、なぜこんなに激しいの?
「魔の2歳児」が終わったと思ったら、3歳のほうがもっと手強い…そう感じている方も多いのではないでしょうか?
関連記事:【2歳で言葉が出ない】発達が気になったら見てほしい7つのサイン
癇癪=わがままじゃない?感情表現のひとつ
癇癪は「わがまま」ではなく、成長の一環です。
3歳は心が急速に発達し、言葉や感情、やりたい気持ちが強くなっていく時期。
まだ言葉が未発達な子どもにとって、癇癪は感情表現の手段なのです。
感情コントロールの未発達と言葉の不足
心理学的に見ると、3歳はまだ自己調整機能(感情のコントロール)が未熟。
さらに、自分の気持ちをうまく言語化できないため、癇癪という形で爆発してしまうのです。
🗨️ 発達心理学者ドロシー・シンガー氏より「子どもは感情をコントロールする方法を、親や周囲の対応から少しずつ学んでいく」
欲求不満や強いこだわりも引き金に
・「これがしたいのにできない」
・「触りたいのに禁止される」
など、自分の思い通りにいかない経験が癇癪を引き起こすこともあります。
こんな行動ありませんか?癇癪のサイン例
- 「自分で!」と譲らない
- おもちゃを投げる、叩く
- 泣く・怒るがすぐに出る
- 地面に寝転ぶ・叫ぶ
これらは「感情の練習中」のサインとも言えます。
うちの子が落ち着いた6つの対処法
わが家でも、3歳前後の癇癪が毎日のように続いていました…。そんな中で、効果を感じた6つの対処法をご紹介します。
① 先回りの声かけで「見通し」を持たせた
切り替えの場面(例:遊びの終わり、登園前)で癇癪が起こりがちでした。
「あと5分で終わりだよ」「〇〇のあとはごはんね」など、予告することで見通しが立ち、心の準備ができるように。タイマーや時計も活用しました。
のちに見通し表を作りそれは効果的になっていきました。
② 気持ちに共感する「ひと呼吸」対応
癇癪が起きたとき、すぐに注意するのではなく、まずは感情に共感。
「悔しかったね」「イヤだったね」と言葉で気持ちを代弁することで、子どもが落ち着きやすくなりました。
🗨️ 臨床心理士・佐々木正美先生より:「子どもの行動の奥にある“気持ち”を理解して伝えることが、感情の調整力を育てる第一歩」
③ 落ち着いたら具体的に褒める
感情の切り替えができたときに、
「泣き止めたね」「自分で気持ち切り替えられたね」
と具体的に褒めることで、自信と安心感を育てることができます。
④ 気分転換を促す
おもちゃや絵本を提案したり、場所を変えたりして注意をそらすことで、感情の切り替えを助けました。
⑤ 「選べる」余地をつくる
子どもが「やらされている」と感じると反発しやすいため、選択肢を用意。
例:
・「服は赤と青、どっちにする?」
・「今やる?5分後にやる?」
自分で選ぶことで納得感が生まれ、癇癪が減りました。
⑥ 落ち着くまでそっと見守る
安全が確保できている場合は、あえてそっとしておくことも有効。無理に止めず、子どもが落ち着く時間を与えるのも一つの方法です。
親もイライラしてしまうときは、少し離れて深呼吸するのも大事です。
頑張りすぎないで…親が少しラクになる考え方
癇癪が続くと、「私の育て方が悪いの?」と自分を責めてしまうことも。でも、大丈夫です。
「癇癪=親のせい」ではないことを知ってほしい
脳の発達が未熟な時期に見られる一時的な現象であり、親のせいではありません。発達のプロセスの一つと捉えてOKです。
関連記事:【療育ってなに?】通い始めた理由と感じたメリット・デメリット
うまくいかない日もある、それでも大丈夫
すべてがうまくいかなくてOK。
1日1回でも成功したら、それだけで十分です。

「うまくやらなければ」という気持ちが根底にあったので、
”うまくやらなくていい”と思うことも大切でした
必要なら誰かに頼ることも大切
保健センターや子育て支援センター、発達相談など、頼れる場所はたくさんあります。
1人で抱え込まず、気軽に相談してみてくださいね。
まとめ|癇癪には理由がある。だからこそ工夫で変わる
3歳の癇癪は「自分」を育てるためのプロセス。怒りや泣き声に悩まされる日々も、少しずつ工夫することで変化が見えてきました。
すべてを一度にやるのは難しいですが、できることから始めてみてください。
あなたとお子さんの毎日が、少しでも穏やかになりますように。